金欠学生の救世主!?「学生金庫」と他の借り入れ方法を比較!
学生だからお金がある…なんてことはなく、学生だからこそお金が足りない!毎月金欠!なんてことは日常茶飯事です。
しかし「財布を落としてしまってどうしようもない」時など、冗談ではすまない緊急事態!なんて時であれば、大学がお金を貸してくれることがあるってご存知でしたか?
大学には「学生金庫」という、特定条件下において、利子なしでお金を借りることが出来るシステムがあるんです。
今回、この記事では知っておいて損はないこの「学生金庫」というシステムと、学生金庫以外のお金の借り入れ方法との比較やメリット・デメリットの解説をしていきます。
あまり耳慣れない「学生金庫」とは?
「学生金庫」とは、その大学に在学している学生が
- 財布を紛失してしまったとき
- 急病・ケガなどをしたとき
などで緊急でお金が必要になったときに、大学が一時的に支援してくれるという制度です。
奨学金と違い、成績がよくないとダメであるとか、人数に制限がかかっているということはありません。
学生生活を送る上で、急なトラブルに見舞われて金欠になってしまった場合の、有効な対処方法のひとつと言えるかもしれません。
学生金庫からは具体的にどれくらいの額を借りることが出来る?
学生金庫で借り入れが可能な額は、大学によって少々違いはあるものの、5,000円~数万円程度となっています。
また、返済期間も大学によって様々なので、一部ではありますが、データをまとめてみました。
大学名 | 使用用途 | 借入額 | 返済期間 |
---|---|---|---|
西南学院大学 | 病気やケガなど | 1万円/5,000円 | 借用日より1ヶ月以内 |
成蹊大学 | 急病や財布の紛失 | 上限1万円 | 1ヶ月以内 |
明治大学 | 急病や財布の紛失 | 5,000円 | 借用日翌日より2週間以内 |
東京経済大学 | 生活費等で一時的に 困窮したとき |
5,000円 | 1ヶ月以内 |
一橋大学 | 急にお金が必要な場合 | 上限3万円 | 学部生2ヶ月、 大学院生6ヶ月 |
青山学院大学 | 財布の紛失など | 9,000円 | 1ヶ月以内 |
学生金庫は、どの大学であっても、基本的には病気やケガであったり、財布をなくしてしまって今お金がない!という時に支援するという目的となっています。
上記の表には記載していませんが、今回記載した大学の中の「明治大学」と「一橋大学」では、上記の貸付の他、特別な事情がある場合のみ、貸付希望者の授業料の半分の額を上限としてお金を借りることも出来ます。
ただし事情により、学費が納入出来ないといった特別なケースにおいて適用されるものなので、一般的に借りられるものではないと思っておいたほうがよさそうです。
学生金庫を利用するメリット
学生金庫を利用するメリットは、
- 無利子で利用できる
- 手続きが簡単
- トラブルになりにくい
の3点です。
お金を借りるとなると基本「利息」がかかってきますが、学生金庫の場合は無利子なので借りた金額だけを返済するだけでOKなので、負担がかなり少ないと言えます。
また、こちらも大学によって違うのですが、学生証と印鑑があればOkな大学や、届出書に記入して提出すればOKな大学など、一般的なカードローンなどに比べると手続きが簡単なので、気軽にとはいえませんが、手続きでつまずいてしまうことはないでしょう。
最後に、トラブルになりにくい点。これは相手が大学ですので、「よくわからない会社からお金を借りたけど取り立てされないか怖い…」といった不安は全くないので、安心してお金を借りることが出来るということですね。
正直メリットとして、すごく大きなものはない…と思います。
無利子というのは確かに魅力的な単語ではありますが、借りる額が多くても3万円くらいであれば、多少利子がついたとしても数百円程度。利子があったから生活がさらに苦しくなった!というほどではないでしょう。
それでも利子がないに越したことはないですけどね。
実は多い!?学生金庫のデメリット
それでは、今度は学生金庫を利用する上でのデメリットを考えてみましょう。
正直利用するにあたってのデメリットはそんなに多くないのですが、「金欠の理由」によってはデメリットになりえる部分もある…といったところでしょうか。
考えられるデメリットは以下の3つです。
- 借りられる額が少ない
- お金を借りられる理由が限定されている
- その日のうちに借りられないケースがある
1つ目は、借りられる額が少ないことです。そもそも学生金庫はOB・OGの寄付などで賄われていますし、利子を取らないためもともとの財源が増えることは寄付以外ではありませんので、そこは仕方ない部分と言えるでしょう。
それに、学生に対して20万・30万貸すのはいいこととも思えません。とはいえ、1万円しか借りられないというのは少々厳しいところもあるのではないでしょうか。
加えて、そのお金を借りる理由が限定されているというのも厳しいところです。
こちらも理由不問にしてしまうと、様々な用途で借りる人が増えるので仕方ない部分ではあると思いますが…如何ともしがたいところですよね。
そして最後に、その日のうちに借りられないケースがあることです。申請書類を提出した後、お金を借りられるまで数日かかるケースがあります。
急いでいる時(これは財布を落としたときなんかもそうですよね)には数日かかると間に合わない、ということも十分ありますので、こちらも厳しい点と言えそうです。
まとめますと、当然ではありますが学生金庫は融通がきく借り入れではないので、少しでも目的や借りたい額から外れてしまうと、すぐに候補外になる、と言える方法なんです。
自由にお金を借りたいと思うなら、他の方法を使うべき!
自由な用途でお金を借りたい、金欠を解消したい…ということであれば、残念ながら学生金庫では制限が多く、需要を満たせない可能性の方が高いです。
次のトピックから、考えられる「お金の借り方」3つをご紹介しますので、自分に合う方法はあるかな?と考えてみてください。
学生金庫以外でお金を借りる方法1:学生ローン
一つ目の方法は「学生ローン」でお金を借りることす。
学生ローンはその名の通り、学生向けのローンを扱っている会社なので、学生の方でも利用しやすいと言えるでしょう。
ただし、利用できるのは20歳を超えた学生(大学生・専門学校生・大学院生)のみで、大学生であっても18歳や19歳の方は基本的に借りることは出来ません。
学生ローンとカードローン、その違いは?
学生ローンとカードローンは非常に似ているように思えますが、微妙な違いがあります。
学生ローン | カードローン | |
---|---|---|
対象 | 基本学生向け (社会人向けもあり) |
20歳以上であればOK |
ATM利用 | ATMでの借り入れは難しい (店舗で直接・銀行振込) |
カードを使ってATMで借り入れ可能 |
利用限度額 | 低め(高くても50万円) | 高い(500~800万円) |
主な違いはこのあたりでしょう。特に、学生ローンの場合はカードが発行されないケースがほとんどなので、カードローンほどの利便性はないと思っていただいて構いません。
学生ローンはどれくらいの金利で借りられる?
学生ローンは、学生を対象にした貸付を行っているため、一般的な消費者金融のカードローンと比較すると金利が低めに設定されていることが多いです。
具体的な数字を知りたい!という方も多いと思いますので、一部の学生ローンの金利・利用限度額をまとめました。
社名 | 利用限度額 | 適用金利 | 備考 |
---|---|---|---|
マルイ | ~50万円 | 15.0%~17.0% | |
カレッヂ | ~50万円 | 17.0% | セブンイレブンATM利用可 成人前利用可 |
アミーゴ | ~50万円 | 14.4%~16.8% | キャンペーン対象なら 15%程度で利用可 |
ニチデン | ~30万円 | 9.125% | 午後2時までの申し込みで 即日振り込みが可能 |
それぞれ金利等は違いますが、だいたい限度額は50万円程度までで、金利も17%程度が平均的と言えるでしょう。
ニチデンは1桁と非常に低く、自身の収入が少ない学生でも借りやすい印象がありますね。
カレッヂもセブン銀行ATMにカードが対応しており、一般的なカードローンのように利便性が高い点は大きな魅力と言えます。
学生ローン利用のメリット
学生ローンを利用するにあたってのメリットを見ていきましょう。
1つ目のメリットは「審査の基準が甘め」という点です。
これはなぜかというと、学生ローンを利用するには必ず「学生証」を提出することになります。学生証は通っている大学、自身の氏名と住所、そして顔写真と身分証明としてしっかりしたものです。
また、学生ということで両親からの援助等も受けやすい(お金を回収しやすい)ことも挙げられるでしょう。
2つ目のメリットは「学生に優しい」ことです。
当然ながらメインの顧客は学生ですから、学生ならではの事情に対して理解があります。
審査の基準が甘めというところにもつながってきますが、一般的なカードローンの審査に落ちてしまっても、学生ローンなら事情を汲んでお金を貸してくれる可能性は十分にあります。
3つ目のメリットは「金利が低め」という点です。
大幅に金利が低いというわけではありませんが(先程の例でいうと、ニチデンのように低金利なところはまれです)、消費者金融のカードローンの金利が18.0%程度だと考えますと、低めの設定になっていることがわかります。
学生ローン利用のデメリット
続いて、学生ローンを利用するにあたっての「デメリット」を考えてみましょう。
1つ目のデメリットは「バイトをしていないと利用できない」ことです。
数年前に法律が変わり、学生ローンのような「貸金業者」からお金を借りるにあたっては、「年収の3分の1を超える額」を借りられないようになりました。
そのため、アルバイトをしていない仕送りのみの学生は、学生ローンを利用することが出来ません。
また、アルバイトをしていても「夏休み・冬休みだけ」「お金がないときだけ」といったような「継続性のないアルバイト」も対象外となります。
「週3回コンビニで」「週4回ファミレスで」といった、定期的なアルバイト収入がある学生しか利用できないので、注意しましょう。
2つ目のデメリットは「利便性が低め」という点です。
これはカードローンとの違いの部分でも記載していますが、学生ローンの場合、ATMから借りることが出来ず、銀行振込をしてもらうか、学生ローンの店舗に直接借りにいくか…の2つの方法から選ぶことになります。
「カレッヂ」のようにATM利用が可能なところもありますが、こちらの方が「異例」とも言えるべきで、基本的にはATMからの利用は出来ません。
「急にお金が必要になった」というシーンでは、一般的なカードローンの方が利便性が高いと言えるでしょう。
学生金庫以外でお金を借りる方法2:クレジットカード
次に考えられる方法は「クレジットカード」を使うことでしょう。
最近では学生でもクレジットカードを持つことも多く、海外旅行の際や、ネットショッピングで使っている、という方も多いのではないでしょうか。
そんなクレジットカードでお金を借りる、というのはちょっと意外なイメージかもしれませんね。
クレジットカードでどうやってお金を借りるの?
「でも、どうやってクレジットカードでお金を借りるの?」と疑問に思う方もいると思いますので、まずはそこから解説していきましょう。
そもそも、クレジットカードには
- ショッピング枠
- キャッシング枠
と、2種類の「枠」があるんです。
ショッピング枠はクレジットカードでお買い物をするときに利用する枠で、一般的に「クレジットカードを使う」時に消費される枠です。
対してキャッシング枠は「クレジットカードを使って現金を引き出す」ときに使われる枠で、お金を借りるという操作や申し込みをしない限り利用されることはありません。
学生の場合は「学生カード」を持つことになると思いますが、学生カードにもしっかりとキャッシング枠がついているものがありますので、それを利用してお金を借りる…というわけです。
お金の借り方はATMで(クレジットカードをキャッシュカードのように利用して)借りる、あるいはネットから申し込みをして口座に振り込んでもらう、といった方法があります。
ショッピング枠とキャッシング枠はそれぞれ独立しており、例えば学生専用のライフカードの場合、以下のように設定されます。
総利用枠 | ショッピング枠 | キャッシング枠 |
---|---|---|
5万円~30万円 | 5万円~30万円 | 0万円~10万円 |
こういった枠の設定はカード会社及びカードによって違いますが、だいたい学生用のクレジットカードであれば10万円くらいまでキャッシングするチャンスがあると言えるでしょう。
クレジットカード利用のメリット
クレジットカードでキャッシングするメリットを解説します。
1つ目のメリットは「ATMで簡単に借りられる」という点です。提携していればコンビニATMでも、駅のATMでも、銀行のATMからでもお金を借りることが可能です。
加えて、ネット等から申し込めば口座に直接振り込んでくれるところもあるので、家賃の引き落としがあるけど口座にお金が足りない!という時にも便利ですね。
2つ目のメリットは「バイトをしていなくても利用することが出来る」点です。
これは、学生なので「親が子供名義で申し込む」という形になっている場合ではありますが、親が支払う形になるので、自身はバイトをしていなくてもキャッシングを利用することが可能になります。
3つ目は「海外でも利用できる」ことです。
そもそも、クレジットカードのキャッシング枠の利用用途で一番多いのが「海外で現金が必要な時の利用」です。
両替して持っていくとしても余ったらまた両替することで手数料が多くかかります。クレジットカードの海外キャッシングであれば、必要なだけ現地通貨を直接キャッシングすることが出来るので便利なんですね。
学生ローンやカードローンは、サービス対象が国内だけのため、このようなことは出来ません。
クレジットカード利用のデメリット
クレジットカードでキャッシングする際のデメリットもあわせて解説していきます。
まず最初は、「枠がないと利用できない」ことです。
学生カードについては、キャッシング枠が少なかったり、またはついていないケースもあります。加えて、仮にキャッシング枠が設定可能なカードであっても、申込時につけていない場合は「キャッシング枠利用の申し込み」をしなければなりません。
さらに、審査の上でキャッシング枠がつけられない…ということもあります。
次に、「利用内容が親に知られる可能性が高い」点です。
学生カードの支払いは親になっていることがほとんどのため、カードの利用明細は親が見る可能性が高いと言えます。
当然ながらキャッシングの利用状況(借入した事実・借入額など)も利用明細に記載されることになるため、親に内緒でお金を借りる…という行為は無理といってもよく、「どうしてお金を借りてるの!」と言われる可能性はかなり高いと言えます。
最後に「金利がそんなに低くない」点です。
そんなに低くない、といっても消費者金融のカードローンとだいたい同じくらいの「18.0%」くらいではあるのですが、決して高いとは言えません。
学生カードの場合は借り入れ可能な金額も少なめではありますが、調子にのって借りていると危険なので(これは利息がつく様々な借り入れすべてに言えることですが)、自制が必要ですね。
学生金庫以外でお金を借りる方法3:カードローン
最後にお金を借りる方法としては一番有名と言えるであろう「カードローン」について解説していきましょう。
カードローンは20歳以上で自身に収入がある方であれば利用出来る借り入れ方法です。
カードローン、利用するなら銀行系?消費者金融系?
カードローンは大きく以下の2種類に分類されます。
- 消費者金融系カードローン
- 銀行系カードローン
それぞれの違いを表にまとめると、以下のような感じですね。
消費者金融系 | 銀行系 | |
---|---|---|
主な社名等 | アコム・プロミス・アイフル・ モビット・ノーローン等 |
みずほ銀行・三井住友銀行・ 三菱東京UFJ銀行・セブン銀行など |
適用法律 | 貸金業法 | 銀行法など |
適用金利 | ~18.0%程度 | ~15.0%程度 |
利用条件 | 基本特別なものはなし | 口座が必須の場合有り |
銀行系のカードローンは消費者金融系カードローンに比べると金利が低い傾向にあるものの、その銀行の普通預金口座を保有していないと利用できないケースも多いです。
逆に言えば、口座を保有していればスムーズにカードローンの利用が出来るとも言えますね。
カードローン利用のメリット
カードローンを利用するメリットを考えてみましょう。
1つ目は「内緒でお金を借りることが出来る」ことです。
やはりお金を借りるとなっても、誰かに知られるのはちょっと嫌だ、という方は多いですよね。カードローンは当然秘密厳守。なので、家族やバイト先にもカードローンを利用していることがバレることはありません。
2つ目は「利便性が高い」ことです。
カードローン(大手)の多くは、申し込んだその日のうちにお金を借りられる「即日融資」に対応しており、急いでお金が必要な時でも安心です(申し込み時間によっては翌日以降になることもあります)。
また、多くのATMやネットバンキングでの借り入れにも対応しているなど、今回ご紹介している方法の中でも国内での利便性はピカイチと言えるでしょう。
カードローン利用のデメリット
カードローンを利用する上でのデメリット、1つ目は「審査が他に比べて厳しい可能性がある」ことです。
学生金庫は自校の生徒ですから当然審査は甘いとして、学生ローンも対象は基本的に学生なので、審査は一般的なカードローンよりも甘めです。
学生カードは、学生のうちにカードを作ってもらうことで、社会人になっても一般カードに移行して使い続けてくれるというカード会社にとってのメリットが大きいため、学生カードは作りやすい(審査が甘い)と言われています。
これらの、いわば「学生向き」の商品に比べると、カードローンは一般社会人向けなので、審査に通らない可能性も十分にあります。
2つ目は「バイトなどで収入を得ている必要がある」ことです。
これは学生ローンと同じで、消費者金融系カードローンは「貸金業法」の適用範囲であるため、年収の3分の1を限度とした額しか借りることが出来ません。
銀行系カードローンはそのような縛りはありませんが、学生さんが個人で利用する場合は、収入がないと返済出来ないと判断されるため、消費者金融系カードローンと同様と考えておきましょう。
対象の緊急時は学生金庫を!それ以外は別の手段を
財布を落としてしまった、風邪をひいたけど病院に行くためのお金がない…という時は学生金庫の利用は有効だと言えるでしょう。
しかし、対象となる事項は本当に「緊急」と言えるようなケースだけですし、大学によってはその日のうちに融資してもらえないこともありますので、確実な手段とはいいにくいのが現状です。
「旅行資金として」「ちょっと生活費が…」という時は、別の借り入れ手段…具体的には学生ローンやカードローンなどを利用する方が、融資までの時間も短く、必要なお金(金額)を借りられる可能性も高まります。
また、今回は詳しくご紹介していませんが、「親や友人からお金を借りてしのぐ」という方法もあります。(基本)利子もつかず、事情によっては快く貸してくれることもあると思います。
カードローンや学生ローンは他人に迷惑をかけることはありませんが、その分「利息」というリスクを負うことも確かです。
本当にお金が必要になった場合、まずは周りの信頼出来る人に話してみることをおすすめします。