金欠時の食費節約方法!外食と自炊ではこれだけ違う!
「金欠を解消するなら一度は食費を見直して見るべき」とよく言われます。が、本当に食費を見直すことで節約になるのかちょっと疑問!という方もいるのではないでしょうか。
そもそも外食と自炊、一人暮らしの場合はどれくらい食費が変わってくるのか気になりますよね。
そこでこの記事では、外食と自炊ではどのくらい食費に差が出て来るのかデータを元に考えてみました。
あわせて自炊することでどのようなメリットがあるのか?自炊するならどの点に気をつける・工夫すべきなのかもあわせて解説します。
普段外食が多いという方も、もう少しお金をためたい、他のことにお金を使いたいと考えている方も必見です!
本当に自炊の方が得?統計データから見てみよう
食費を節約するなら、外食よりも自炊の方が得!というのは多くの媒体で言われていることであり、常識とも言えることですが、本当にそうなのでしょうか?
特別疑うわけではないのですが、得といっても月額でたった300円くらいしか違わないのであれば、あまり自炊にする意味がない、とも考えることが出来ますよね。
実は、総務省が「お金の使いみち」においての統計データを誰でも閲覧出来るように公開しています。
2016年時点のデータではありますが、それを参考に自炊の方がどれだけお得なのかを見てみましょう!
男性は外食が多い傾向。外食費も高め
総務省の統計データによる、「勤労者の単身世帯」の食費、そのうちの外食費は以下の表の通りです。
項目 | 平均 | ~34歳 | 35歳~59歳 |
---|---|---|---|
食費 | 48,099円 | 43,386円 | 52,266円 |
うち外食費 | 21,325円 | 23,266円 | 21,941円 |
外食費の割合 | 44.33% | 53.62% | 41.97% |
若い世代は食費は抑えめなものの、外食費の占める割合が50%を超えるなど、高くなっているのがわかります。
外食の価格は朝・昼・夜で変わってきますが、お昼で考えればだいたい800円~1,0000円程度。そこを自炊にするとだいたい平均価格でも300円くらいになりますから、20日間お昼を外食で800円で済ませる場合と、300円で自炊する場合を比較すると
自炊300円*20日 = 6,000円
となり、既に1万円もの差が出ることになりますね…。
ちなみに、勤労者とそれ以外も含めた男性の単身世帯の外食費は、世代によってこんなに変わってきます。
年齢 | 食費 | 外食費 |
---|---|---|
~34歳 | 42,890円 | 22,590円(52.66%) |
35歳~59歳 | 50,401円 | 19,953円(39.58%) |
60歳~ | 39,370円 | 8,442円(21.44%) |
うち65歳~ | 38,705円 | 7,927円(20.48%) |
高齢になるにつれてかかる食費も減り、外食費も大きく落ちています。
男性は若い時は食費の中の半分が外食費ですが、65歳を超えると5分の1にまで減っていますね。
男性よりは少ないものの、女性も外食率は高め
男性の単身世帯は外食が多い、というのはなんとなくイメージ出来ます。
単身赴任のお父さんであったり、まだ働き始めて数年の若い人などはご飯を作るよりも外で食べたほうがラク、ということですよね。
昔に比べて「働く女性」も増えた今、女性の単身世帯における外食費はどの程度なのでしょうか?
こちらも「勤労者の単身世帯」、つまり働いている一人暮らしの女性の食費・外食費を総務省のデータから見てみましょう!
項目 | 平均 | ~34歳 | 35歳~59歳 |
---|---|---|---|
食費 | 37,335円 | 35,131円 | 39,549円 |
うち外食費 | 11,534円 | 14,471円 | 11,445円 |
外食費の割合 | 30.89% | 41.19% | 28.93% |
どの世代においても、男性の外食費より10%以上下回っていることがわかります。女性はどこかで「一人暮らしなら自炊しなくては」という意識があるのかもしれませんね。
とはいえ、それでも食費の約3分の1が外食費。先程の雑な計算であっても、ここから5,000円くらいは十分に節約できそうな印象があります。
あわせて、年代別の食費・外食費も見てみましょう。
年齢 | 食費 | 外食費 |
---|---|---|
~34歳 | 34,483円 | 13,858円(40.18%) |
35歳~59歳 | 37,292円 | 9,541円(25.58%) |
60歳~ | 35,762円 | 4,804円(13.43%) |
うち65歳~ | 35,443円 | 4,627円(13.05%) |
女性の場合も男性と同様、年齢が上がるにつれ外食費が減っていきます。特に60歳を超えると大きく落ちますね。
なのに食費自体は大きく変わりません。これは自炊に意味がないのでは…?と思えてしまいますよね…。
食費の内容を調べてみると、魚介類や果物、野菜類への支出が多くを占めていました。~34歳と65歳~のこれらの支出額を比べてみると、このようになります。
項目 | ~34歳 | 65歳~ |
---|---|---|
魚介類 | 761円 (うち生鮮魚介に383円) |
3,305円 (うち生鮮魚介に1,736円) |
果物 | 577円 | 2,437円 |
野菜類 | 2,097円 (うち生鮮野菜に1,480円) |
5,490円 (うち生鮮野菜に3,738円) |
年齢を重ねるごとに新鮮な素材を求めるため食費が上がるのかな?と予想出来そうです。
節約という観点から見れば、生鮮魚介(お刺身など)を多く購入すると効果をあまり感じられないのかもしれません。
結論。やっぱり自炊の方がぐっと食費を節約することが出来る!
ここまでのデータを見てみますと、思ったよりも食費は外食費の中で多くの割合を占めていることがわかります。
さらに、支出の中で占める各項目の割合も見てみたいと思います。
支出項目(詳細) | 具体的な金額 | 割合 |
---|---|---|
消費総額 | 158,911円 | – |
食費 (外食、酒代、お菓子等も含む) |
39,808円 | 25.0% |
住居費 (家賃、設備の修理費など) |
20,169円 | 12.69% |
光熱費 (水道代も含む) |
11,028円 | 6.93% |
交通・通信費 (定期代や自動車費用、電話代・ インターネット代など) |
18,640円 | 11.72% |
その他の消費 (交際費・仕送り・雑費など) |
32,406円 | 20.39% |
こう見ると、食費はかなりかかっていることがわかります。まさに4分の1が食費なんですね。
住居費は節約しづらいですし、光熱費は節約が可能ですが、支出の中で占める割合は意外と低いことがわかります。
通信費も多少は節約できそうですが、手続きなどが面倒でなかなか…という肩も多そうです。
その他の消費、交際費や雑費は月によって変動しますし、ここも5分の1を占めていますのでもう少し節約できそうです…が、手軽に、かつムリをすることなく節約できそうなのはやっぱり食費なのではないでしょうか。
このデータはあくまで平均。外食がかなり多い人の場合、支出の中で3割や4割程度を占めている可能性も十分にあります。
自炊を始める・増やす前に知っておきたいメリット・デメリット
食費は節約において重要なポイントになる、というのはおわかりいただけたと思います。
すでに自炊をしている方も「もっと自炊の回数を増やそうかな」と思ったり、普段ほとんど自炊をしない方も「ちょっとは自炊したほうがいいかも…」と思われたことでしょう。
自炊をすることで「食費を抑えることが出来る」というだけでなく、他にも様々なメリットがあります。が、やはりそれに伴って「めんどくさい」といったデメリットもあります。
このトピックでは、自炊をするにあたって知っておきたい、覚悟しておくべきメリット及びデメリットをご紹介します。
自分が食べたいメニューを作れる
自炊のメリットのひとつはこれですね。自分が食べたい!と思ったメニューを作ることが出来ます。
…とはいえ、ほとんど自炊をしたことがないのにかなり料理スキルが必要なメニューを作る、というのはかなり厳しいことではあります。
「今日はなんかお肉が食べたいからプルコギを作ろうかな」みたいなニュアンスで捉えていただければと思います。
近くにお店がなくても、自分で作れば食べたいものを食べられるのは自炊のメリットでもあり、楽しさでもありますね。
味付けひとつとっても、「この店のは美味しいけど自分はもうちょっと塩を効かせたほうが好み…」なんて場合も、自炊であれば自分の思い通りにすることが出来ます。
料理スキルが上がる
当然ですが、自炊の回数が増えるにつれて効率的に作ることが出来るようになります。
前までは皮むきに5分かかっていたのが3分になるなど、作る時間も短縮出来るようになりますし、何かの作業をしている間に別の作業をする…といったマルチタスクも可能になってきます。
やはり経験は大きな力。自炊をすればするほど手際がよくなり「自分は料理がうまくなったな」と実感することが出来るでしょう。
男女問わず、料理スキルが高い人は高い好感度を得られます。モテたい人も自炊をするべきかも!?
旬のものがわかるようになる
スーパーなどに買い物にいく機会が増えると、魚や野菜などの旬がわかるようになってきます。
旬のものを使った料理で季節を感じたり、節約という点から見れば旬の者は価格が低くなる傾向にありますので、より食費を抑えることも出来ます。
旬のものは安くて美味しいので、ぜひとも節約自炊には取り入れたい食材ですね。
また、外食時にも旬のものが出ているかどうかわかるので、話のネタにもなります。デートの時にさらっと知識を披露するとかっこいいかも?
栄養バランスを取りやすい
外食ですと塩分を摂りすぎてしまったり、メニューによっては野菜が取れないなどの栄養の偏りが出てしまうことがあります。
自炊であれば「昨日は外食して野菜を食べていなかったから、今日は野菜炒めにして多めに野菜を取ろう」なんてことも出来ます。
栄養管理がしやすく、バランスがいい食事を意識して取ることが出来る点も自炊の大きなメリットだと言えますね。
買い物をする時間が長くなる
ここからは自炊をする上でのデメリットとなる点です。
お惣菜を買う場合、ラインナップを見て自分が食べたいなと思うものを選べば、家に帰ってすぐ食べることが可能です。
しかし自炊する場合、買い物するのは「材料」。かつ、節約も考えるのであれば価格もしっかりとチェックしておきたいところです。
既にメニューが決まっているのであれば買い物時間を短縮することも可能ですが、週に1回や2回、まとめて買い物をするという場合、その量も増えますし、選ぶのに時間もかかります。
自炊は外食や出来合いのものを買う時に比べて、どうしても買い物に時間を割かなければなりません。忙しい人はちょっと辛いかもしれませんね。
今はネットスーパーで手軽に買い物をすることも出来ますが、価格を考えるとやはり店頭で買ったほうがお得なことが多いです。
材料を使い切るためのアイデアが必要
一人暮らしの場合、ネックとなるのが「材料を使い切る」ことです。
「キャベツが安かったから1週間キャベツ生活」なんて話は昔から今も鉄板ネタのように語られますよね。
いくら自炊で節約出来るといっても、材料を使い切らずに捨ててばっかりでは意味がなく、いかに「購入した材料を使い切るか」がキモとなります。
そのため、使い切るための「アイデア」がないとダメにしてしまう可能性が出てきます。
レシピサイトを活用する、とりあえず冷凍しておくなどの材料を無駄にしないための考え方やポイントを知っておくことが必要になりますので、その点も「自炊は面倒」と感じる人が多い理由かもしれません。
後片付けなど面倒な部分もある
外食の場合、食べれば後片付けをする必要はありませんが、自炊の場合はそうも行きません。
食べたお皿を洗う、調理器具を洗うといった後片付けもしっかりとしなければならないからです。
疲れている時はお皿を洗ったりするのも面倒で放置したくなりますが、あまり放置すると雑菌が繁殖するなど住環境にも影響が出ることも。
とはいえ、洗い物は大変ですしやりたくないですよね…。
凝りすぎると逆にお金がかかる
最初は節約目的でやっていた自炊も、やっていくうちにだんだん料理自体が楽しくなって作るのが苦ではなくなる…これは素晴らしいことだと思います。
が、そこから「料理が趣味」になり、材料や調味料に凝りだすというケースもあります。
料理も非常に奥が深いので、調味料ひとつでも凝りだすと結構なお金がかかります。オリーブオイルもエクストラバージンの良い物を使おうと思ったら何千円もかかりますし、バルサミコ酢もいいものであれば5,000円以上することも珍しくありません。
節約のためにやっていたものが、いつのまにか凝りすぎていて逆にお金がかかっていた…なんて本末転倒なことになる可能性もあります。
とはいえ、趣味の費用として予算を別に取っているのであればそこからお金をだせばいいとも言えますし、外食していた時代よりもお金が貯まっているのであれば、特別デメリットと言える部分でもないと思います。
ただ、どんな趣味でも凝りすぎるとお金がかかってしまいますので、節約のための自炊なのに自炊のせいで金欠になる…というのは避けたいですね。
長く自炊を続けるためのアイデアとは?
自炊のメリットが大きいのはわかるけれど、やっぱり面倒…という方も多いと思います。
あるいは、節約のために自炊を始めてみたものの、なかなか続かなくて辞めてしまった、という方もいるのではないでしょうか。
そう、いくら自炊が節約に有効とはいえ、続かなければ意味がないんです。
それでは、自炊がイヤにならずに続けるにはどうすればいいのでしょうか。最後のこのトピックでは、そんな疑問にお答えし「長く自炊を続けるためのアイデア」をご紹介します。
「時短アイテム」「便利アイテム」を有効活用する
今の世の中、昔に比べると沢山の「時短アイテム」や「便利アイテム」が沢山売られています。
例えば一世を風靡し、今ではキッチンに常備していない人の方が少ないのでは?と思えるような「シリコンスチーマー」は、わざわざ野菜を茹でる必要なく、中にいれてチンするだけで茹でたように火を通すことが可能です。
切りものが苦手であればキッチンバサミを利用してチョキチョキ切ったり、みじん切りが簡単に出来るアイテム(みじん切り器)を使うことでストレスも軽減。
面倒くささが軽減されれば「自炊でもまあいいかな」と思えるはずです。
「作り置き」をしてお弁当などにも使いまわそう
自炊の大きなデメリットの一つが「使い切るのが大変」なことです。
同じ食材ばっかりだと飽きますし、買い物しても「1週間これか…」と考えると気が滅入ってしまいますよね。
そんな時に有効なのが「作り置き」です。「保存食」として作るので、週末など休みの日にまとめて作っておくことで平日のお弁当に使ったり、夜何もしたくない日に食べたり…と様々な活用方法があります。
また、多くの作り置きレシピがネットなどで閲覧することが出来、レシピ本代がかからないのも嬉しいところ。
冷蔵庫が作り置きで溢れちゃう!なんてことのないように気をつけなければなりませんが、一度作ればあとは手抜きご飯が可能な「作り置き」は、自炊が苦手、面倒だからできるだけやりたくないという方にもオススメの方法です。
買った時に下ごしらえまで済ませておく
買い物をした後、少々手間ではありますが、下ごしらえまで済ませておくことで労働力やお金の節約になります。
具体的には
- ブロッコリーは一口大にカットし、シリコンスチーマーで火を通してから冷凍
- ネギの一部はキッチンバサミで切りネギにして冷凍
- お肉は食事1回分のサイズに小分けして冷凍
などです。
疲れて帰ってきて、いざ料理!といってもブロッコリーの下茹でから始める…となると時間もかかりますしテンションも下がります。
しかし買ってきたタイミングで下ごしらえを済ませて冷凍するといった「すぐに使える」ところまで持っていっておけば1回の調理時間と手間がぐっと短縮出来ます。
また、食材の管理もしやすいので次に買い物にいくかどうか、行く場合は何を買うべきかを判断しやすい点も便利です。
外食ゼロはしんどい。日々のスパイスにしよう
いくら自炊が節約になるからといって、外食の回数を極端に減らすのはあまりいいことではありません。
なぜなら、「節約のために自炊だけにする」と決めてしまうと、体の調子が悪いときも自炊、疲れていて何かしたくないときも自炊…となってしまい、自炊することがストレスの原因になってしまうからです。
- 1ヶ月で○円までなら外食費として使ってOK
- 週に1回なら外食OK
- 疲れた日はお惣菜を買ってもOK
というように、使いすぎにならないように気をつけつつ自分の中で「外食してもOK・お惣菜を買ってもOK」といったルールを設けましょう。
外食することで改めて「これだと自炊の方がいいな」と感じることもあるかもしれませんし、「これを家で再現してみようかな」といった、レシピのヒントになることもあります。
自炊に限らず、根を詰めてしまうとなんでもストレスになってしまいます。
外食やお惣菜は「日々のスパイス」として、自分へのごほうびや、疲れたときの手段としてうまく利用することが大切です。
家計の節約には自炊は有効!将来のためにも始めてみては?
データ面から見ても、自炊は有効なことがわかります。上手に出来る人であれば、月1万円以上の節約も夢ではありません。
とはいえ、それは知識として知っていても、いざ自炊をするとなると面倒さが勝ってしまいなかなか手を出せない…という方も多いのではないでしょうか。
今は電子レンジとキッチンバサミがあればある程度の料理をすることは可能ですし、スライサーなども充実していますので「包丁を持つのが怖いから自炊はしたくない」という方でも十分に自炊が出来る環境になっていると言えるでしょう。
時短のためのアイテムやアイデアもとても豊富で、ネットで調べるだけでも様々なヒントを得られることが出来るはずです。
全く自炊していない、週末しか自炊しないという方は、まずは週末に買い物に行き「作り置きおかず」を平日に使うところからスタートするなど、まず自分でもできそうな簡単なところから始めるだけでも2~3食分のお金は節約出来と考えたら魅力的ではないでしょうか?
料理は男女問わず、スキルとして持っていて損はないものです。
さらに節約になり、貯金が出来るチャンスも生まれます。これを機会にちょっと自炊を始めてみてはいかがでしょうか。
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