金欠対策!稼ぐ、借りる、貰う、凌ぐ…パターン別解決法

金欠の時に頼れる勤労者生活支援特別融資!ローンの負担を減らせます

勤労者生活支援特別融資というのは、労働金庫、略してろうきんで取り扱われている融資制度です。

ろうきん自体が働く人を応援することを目的とする金融機関であることはみなさんもご存知かと思いますが、勤労者生活支援特別融資も働く人を応援する制度の一つで、勤務先の事情などが理由で困っている労働者を支援することを目的としています。そのため、金欠の時には頼れる制度だと言えます。

とはいえ、労働者であれば誰でも利用できるわけではなく、利用するためには条件があります。

そこで今回の記事では、勤労者生活支援特別融資はどんな人が利用できるのか、どのような商品内容となっているのか、詳しくまとめてご紹介します。

支援は新たな融資を通して行われる!勤労者生活支援特別融資

名称に融資という言葉がついていることからもわかるように、勤労者生活支援特別融資は融資を通して労働者を支援する制度です。

では、勤労者生活支援特別融資の対象となるのはどのような人か、支援方法はどのような内容なのか、確認しましょう。

融資の対象者

勤労者生活支援特別融資の対象となるのは、勤務先の業績悪化や自然災害などによって収入が減少した労働者や、勤務先が倒産した・リストラに遭った・自然災害に遭ったなどの理由で離職した人です。ただし、ろうきんの会員でない人はろうきんの商品を利用することはできません。

ろうきんには、以下のような会員の種類があります。

会員の種類 会員になるための条件
労働組合などの組合員 労働組合などに所属している人
提携生協組合員 ろうきんと提携する消費生活協同組合の組合員
一般の勤労者 上記以外の人

労働組合などの組合員は、お近くにあるろうきんの地区内に事業所があり、ろうきんに出資している以下のような団体に所属している人を言います。ろうきんによって、会員構成員と呼んだり労働組合などの組合員と呼んだりしています。

  • 民間の労働組合
  • 公務員の職員団体
  • 健康保険組合や健康保険連合会
  • 公務員の共済組合や連合会
  • 日本私立学校振興・共済事業団

一般の勤労者とは、会員構成員でも提携生協組合員でもない人のことです。

労働組合などに入っていても、その団体がろうきんに出資していなければ一般の勤労者となります。

一般の勤労者がろうきんを利用するには、ろうきん友の会に入会し、賛助会員になることが必要です。

ただし、利用したいろうきんが指定している範囲内に勤務または居住していることが条件なので、それに合わない場合は利用することはできません。たとえば中国ろうきんの場合は中国地方5県に勤務しているか住んでいるかすることが会員資格を得る条件となっています。

中央ろうきんの場合は、関東1都7県の範囲に勤務しているか住んでいるかする人なら会員資格を得ることができます。中央ろうきんでは、ろうきん友の会に加入する他にも、個人会員として出資金を出して加入する方法もあります。

支援方法

勤労者生活支援特別融資による支援は、以下のような方法で行われます。

  • 利用中のローンの返済条件を見直す
  • 住宅ローン商品の借り換え先として利用する
  • 生活資金を融資する

これらのうちどのようは支援方法が使われるのかは、すでにろうきんでローンを組んでいるかどうかで変わります。そのため、具体的な内容についてはこの後詳しく確認します。

ろうきんでローンを組んでいる場合返済額減額や返済の延長が可能

それでは、すでにろうきんでローンを組んでいる場合、どのような形で支援が受けられるのかを確認しましょう。

支援方法と融資条件

すでにろうきんでローンを組んでいる人の場合、以下の条件を満たしていれば、返済条件を見直すことによって返済の負担を減らす方法での支援を受けることができます。

ただし、利用先のろうきんによっては、一部条件が異なることがあります。

  • 勤務先の事情での収入減少・離職などがあり返済困難になった
  • ろうきんの会員構成員である(会員であった)
  • 勤続年数が1年以上(離職前に勤続1年以上であった)
  • 保証会社の保証が受けられる
  • 必要とされれば保証人が追加できる
  • 離職した場合雇用保険の失業保険の給付要件を満たしている

制度の内容

制度の内容は、以下の通りです。制度に関しても、利用先のろうきんによって一部内容が異なることがあります。ここでは、中国ろうきんを例に制度の内容をご紹介しています。

負担軽減の方法 内容
返済額変更 返済額を減額
(返済期間も延長される)
返済条件変更 毎月返済とボーナス返済の内訳変更
元金据置特約 特約期間中は利息のみ支払う
返済額指定特約 指定期間中は返済額が減額される

返済額変更とは、例えばこれまではボーナス払いを利用していたけれど、離職したなどの理由でそれが難しくなった場合に毎月返済だけにする、といったようなことです。

金利と保証料は、これまで利用していたローンの金利がそのまま適用されます。

ただし、審査の結果によっては希望通りの条件にしてもらえないこともありますので、その点は知っておきましょう。

また、この制度は返済が免除になるものではなく、返済の負担を少なくするものなので、最終的には借りたお金は全て返済する必要があります。

新しく融資を希望する場合借換や無担保融資での支援が受けられる!

では次に、これまでにろうきんのローンを利用しているのではなく、新たに融資を受けたいと思っている人に対する支援内容を見ていきましょう。

支援方法と融資条件

新たな融資を希望する場合、以下の2つの種類の融資による支援が受けられます。この融資は、収入が減少した時の生活資金を支援することを目的として行われています。

  • 有担保の住宅ローン借換
  • 無担保の生活資金融資

これらの融資を利用するには、以下の条件を満たしている必要があります。ただし、利用先のろうきんによっては、一部条件が異なることがあります。

  • 勤務先の事情での収入減少・離職などがあり返済困難になった
  • ろうきん会員構成員である(会員であった)またはろうきん友の会に加入できる
  • 勤続年数が1年以上(離職前に勤続1年以上であった)
  • 保証会社の保証が受けられる
  • 必要とされれば保証人が追加できる
  • 離職した場合雇用保険の失業保険の給付要件を満たしている
ろうきんの会員構成員ではない人の場合、利用するにはろうきんとの取引実績があるなどの条件がつけられます。そのため、お近くの労働金庫ではどのような条件が求められるのかを確認しておきましょう。

制度の内容(住宅ローン借換)

それでは、制度の内容を見ていきましょう。住宅ローン借換は、他の金融機関の住宅ローンを利用してる場合に、ろうきんの商品に借り換えるというものです。ここでも、中国ろうきんを例に制度の内容をご紹介しています。

融資限度額 返済期間 特徴
3,000万円まで 40年以内 元金据置特約
返済額指定特約
が追加可能

金利は、所定の金利が適用されます。ろうきんの商品の方が金利が低ければ、その分返済の負担を減らすことが可能です。また、返済期間は35年までが一般的なのですが、この商品は返済期間が40年ですので、その分月々の返済の負担を減らせる可能性があるということですね。

制度の内容(無担保融資)

無担保融資は、生活資金や教育資金などを無担保で借り入れするための商品です。さらに、借り換えではなく新たに住宅資金としてお金を借りることも可能です。この場合は、借り換えは対象になりません。お金を借りる目的によって制度内容が違うため、別々に確認していきましょう。

ここでの制度内容と金利も中国ろうきんを例にしていますので、利用先のろうきんによっては制度の内容や金利が異なる可能性もあります。そのため、実際に利用される際は確認してから申し込みをするようにしましょう。

◎生活資金の場合

融資限度額 返済期間 金利
100万円まで 10年以内 保証料込みで年1.70%

◎教育資金の場合

融資限度額 返済期間 金利
300万円まで 15年以内 保証料込みで年1.70%

◎住宅資金の場合

融資限度額 返済期間 金利
300万円まで 20年以内 保証料込みで年1.70%

どの目的でお金を借りるにしても、とても低金利であることがわかります。一般的な無担保融資の商品で、この商品と同じように一度借り入れをしたら返済をするだけという商品は他の金融機関で言うフリーローンや多目的ローンに当たります。では、他の金融機関のフリーローンの金利の一例を、いくつか見てみましょう。

  • みずほ銀行多目的ローン…変動金利:年5.875%、固定金利年6.650%
  • 三井住友銀行フリーローン(無担保型)…年5.975%
  • 三菱東京UFJ銀行ネットDE多目的ローン…年5.475%
  • りそな銀行プレミアムフリーローン…年6.0%

一般的な商品と比較すると、低金利だと言える理由がよくわかります。

勤労者生活支援特別融資はローン負担を軽減するので金欠時に役立つ!

以上のことから、勤労者生活支援特別融資は何らかの形でろうきんの会員になっている人もしくは一般の勤労者でろうきんが利用できる状態になっている人が受けられる支援であることがわかります。

この商品は返済の負担を減らすことを目的としたものなので、すでにローンの利用をしている人の場合返済が軽くなるような制度として利用できますし、新たに融資を受ける人であれば金利が低い・返済期間が長いなど返済がしやすい条件の元で借り入れをすることができます。

ろうきん自体が働く人を応援することを目的としていて、営利を目的としていないことでこのような制度が成り立っています。

勤務先の状況によって収入が減ったり離職したりした人でろうきんが利用できる状態にある人は、ぜひ勤労者生活支援特別融資の利用を検討して、金欠時に役立ててはいかがでしょうか。

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